経済社会においては、国家や政府の方針で大きな影響を受ける業種と、比較的影響が軽微な業種とに分かれます。
このように政府の動向が事業に与えるリスクを、ここでは行政リスクと呼ぶことにしましょう。
諸外国と比べても、日本は特に行政リスクを意識しなければならない国と言えるのではないでしょうか。

行政リスクは、いわゆる許認可事業(許認可を受けなければ行ってはいけない商売のこと)で顕著です。
少し長くなりますが、近年わが国で見られる様々な業界への行政リスク、その代表的なものを見て行くことにしましょう。

まずはここ数年、介護事業の経営が苦しくなっていると耳にされたことはありませんか?
人手不足による人件費上昇も理由の一つですが、最大の理由は国が介護保険の仕組みを変更したことにあります。
介護事業者の売上は介護保険財政から支払われるものですから、国がその仕組みを少し変更しただけでも事業者への影響は甚大です。
平成13年の介護保険開始当初に比べれば、今では介護事業は利益を出すことが極めて困難な事業と言わざるを得ません。

次は建設業界です。
建設業は一部の大都市圏を除いて、公共事業への依存度が高いビジネスです。
1980年代までの景気華やかなりし頃、地方都市の名士と言えば必ず建設業の社長さんが何人も入っていたものです。
しかし今ではどうでしょうか。
財政の厳しさから国・地方ともに公共工事が激減した結果、地方の建設業は青息吐息、社長とわずかな職人さんがぎりぎり食べていくのが精一杯というありさまです。

その他、行政リスクの影響を大きく受けた業界に以下のようなものがあります。

・人材派遣
2015年の労働者派遣法の改正で資金や事業所面積に厳しい基準が設けられたため、今後基準を満たせない中小派遣事業者の廃業が増加する懸念がある。

・弁護士
2002年にスタートした司法制度改革により、司法試験合格者→弁護士数が急増。
10年間で弁護士数はおよそ倍になったため、一人当たりの収入額減少が懸念されている。

これらに比べて、ホームページ買取事業はどうでしょうか。

現在、ホームページ買取に限らず、インターネット関連のビジネスにはあまり厳しい規制はありません。
もちろん、著作権保護などは関係してきますし、今後何らかの規制が導入される可能性はあります。
しかしここまで見てきた各種業界、その行政リスクの影響を考えれば、ホームページ買取は今のところ、ほぼ行政リスクを気にすることなく運営できるビジネスと言えそうです。

一方で、行政リスクがない・規制が少ないということは、悪質な商法・事業者が現れる恐れも高いと言えなくもありません。
ホームページ買取事業者は、たとえ規制がなくとも倫理面を強く意識する必要がありそうです。